錬の夏祭り



練で夏祭りがありました。
「練」は古来絹(ねりぎぬ)を表す文字でした。唐の詩人李白はかつて古都金陵(南京)に遊び、長江に臨んで、敬愛する詩人、謝眺の一節を次のように詠じたと言います。"「練」とは-お屋敷再生複合ショップ|練|公式HP". http://len21.com/wp/len/, (参照 2018-08-05)
解道澄江浄如練
「道(い)い解(え)たり、「澄江(とうこう)浄きこと練(ねりぎぬ)の如し」
<現代日本語訳>
「長江が澄んでいることは、まるで練り絹のようだ」とはよく言ったものだ。
生糸は精練され、不純物を取り除かれて初めて、光沢のある練(ねりぎぬ)となります。
「練」はまた「練達」の「練」でもあります。たゆまぬ努力と深い経験によって卓越した技能や知識を身につけた人を「練達の士」と呼ぶのは御存じの通りです。
不純物を取り除く事、そして豊かな経験を積む事、このような2つの意味が「練」という一字には込められています。
明治維新、大阪大空襲、高度成長と、激動の時代を生き抜いてきたお屋敷に生まれた「練」。その歴史は今も建物のそこここに息づいています。その歴史の息遣いを感じながら、その名に相応しく、「精練」と「練達」とを心に刻み、かつて李白が長江を練に譬えた如く、水の都大阪の水面に映る絹のようなしなやかでつややかな「練」でありたいと願っています。
お屋敷縁起
「練」は古民家を利用した複合商業施設として2003年2月のオープン以来、長い年月に育まれたその風格ある佇(たたず)まいと趣とで、古い町並みの多く残る空堀とその周辺の地域に於ける中心的な役割を果たして参りました。2012年には母屋、蔵、表門が国の「登録有形文化財」に登録され、ますます多くの方々に愛され続けています。
「練」には、この古民家が経験してきた年月の足跡(そくせき)があちらこちらに刻まれています。それらの足跡(そくせき)は、かつてこの家に住まい、あるいは出入りした人々の日々の営みを今に伝え、今を生きる私達と、かつてここに生きた人々とが出会う道しるべとなります。
読者ライター:りん